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DevOps部の本棚

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第6章 効果的なdevopsのための4本柱

devopsは人間の問題だ。 devopsを実践するには、たったひとつの「正しい」方法をどこかから拾ってくるのではなく、 組織の構成員たちが、自分たちにとっていちばんいい方法を探求していく必要がある。 devopsを実践するうえで「これをやっていれば十分」というものは存在しないが、 一方で必ず着目すべきテーマはある。 それが次の4つだ:

改革の過程では、4つすべてに注意を払うのは難しいだろう。 はじめは1-2本でいい。 しかし、最終的には4本すべてが噛み合っている必要がある。 巷にあふれている「devops」本は、ツールばかりに着目しているものも多いが、はじめの2つ—人間の問題—を軽んじてはいけない。

6.1 コラボレーション

対話や教え合いを大切にしながら、特定の成果にむけてメンバー同士が協力して働くこと。 協力の規模は、まずチーム内の個人間にはじまり、続いてチーム間まで広げていく必要がある。

6.2 アフィニティ

組織を構成する各チームは、それぞれのチームレベルの具体的な目標に向かって行動する。 一見、それぞれの目標は多様に見えるだろうが、同じ組織に属している以上、各チームは組織としての共通目標を共有しているはずだ。 アフィニティを意識することで、些細な違いを乗り越えてともに学習する組織をつくることにつながる。

6.3 ツール

ツール選定も簡単ではない。 それを選ぶ理由、それが業務環境に与える影響を考慮したうえで、 メンバーのコラボレーションを促進するようなものを選ばないといけない。 コラボレーションのコストがかさむ要因はシンプルだ: ツールへの投資をケチっているか、あるいは合わないツールに投資しているかのどちらかだ。

6.4 スケーリング

devops実践において注意すべきポイントは、組織の規模によっても異なる。 水研はそこそこ大きいので、スケーリングの観点は重要だろう。

6.5 まとめ

以後の章では、それぞれの柱について深く掘り下げていく。 どこから読んでも構わないが、devopsが本当に効果を発揮するのは、4本の柱が組み合わさったときだ。